先日、ペルソナ5タクティカを完走しまして。
ペルソナ5といえば、名作中の名作と自分も思うほどに素晴らしい作品でして。
ペルソナシリーズのいいところがとにかく凝縮されているうえに、ストーリーも良い。
ネタバレなので詳しい内容は伏せますが、『現実世界の出来事すら織り込んでしまう』欺きは度肝を抜かれました。
そんな名作の続編が『ペルソナ5タクティカ』なわけですが・・・。
これがまたいろいろ曲者なタイトルでした、良ければ配信を追っていただくかプレイしていただければ。
(https://www.youtube.com/watch?v=mopmcCS5XKA&list=PLjNONUf24J6bqOSxw3ig_fWAa8Or6WbZh)
今日はそんな本作の感想を語りつつ、相性って大事だねってお話を少々。
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本作なんですが、これまでのRPGとはまた違い『タクティクスRPG』なんです。
要はファイアーエムブレムみたいなものです、ターン制RPGにマップの概念があって、自分と敵の配置とか行動範囲とか動き方とか問われる、かなり戦略性の強いRPGってやつです。
これに、ペルソナシリーズの要素を混ぜ込んだ作品がP5Tなわけですが・・・。
これがまぁ、何とも言えない相性の悪さたるや。
※これから自分の本音を出すうえで一つお断りしておきますが『ゲームとしてはとても面白い』んです。
ただ、ペルソナシリーズの系譜と考えると・・・って部分だけは押さえておいてください。※
ペルソナシリーズを遊んだことがある方なら理解が早いと思うんですが、あのシリーズの良さは
『多数のペルソナ、個性ある仲間達を如何に使い分けるか』ってところにあるわけです。
各キャラそれぞれに属性が存在して、対の属性をぶつけてクリティカルを取ったり、あるいは半減させたり。
主人公はどのペルソナを扱うのか、それに対して仲間は誰をピックアップして連れていくのか。
他のRPGと違って個人の攻略法がかなり色濃く出るのが面白さの一つではあります。
ただ、本作はそもそも属性の概念が存在しない(炎上や凍結といった特殊状態を付与する、あるいは敵の引き寄せといった要素のみ扱われる)のです。
特殊状態になったキャラにはクリティカルが取れたり、引き寄せによる優位取りの要素は残ったものの、
ペルソナシリーズの醍醐味である属性要素は全くなくなってしまいました。
確かに、各敵に対して従来シリーズのように属性の優位不利を残してしまうとタクティクスタイトルではごちゃごちゃするんです。
ただでさえ覚える要素・意識しなければいけない要素が多いジャンルではあるので、シンプルにしたかったのでしょうけども。
これによって、『ペルソナを選ぶ楽しさ』がかなり薄くなってしまったように感じました。
高難易度で突き詰めていくと、状況に応じた取捨選択がめちゃくちゃ重要になってくるんでしょうけども。
少なくとも、クリアを考えたときは『その場その場で強いペルソナを出す』のが最適解になってしまうんです。
あとは、主人公含めて『ペルソナが2体しか使えない点』も拍車をかけてるような気がします。
本編作と違って、パーティキャラにもペルソナを設定できるのはよかったですけども。
4や5で感じた『いろんなペルソナを使う楽しさ』が皆無過ぎて、ちょっとうーんってなってしまいました。
あとは『合体のうまみが少ない。』
ペルソナシリーズといえば【ペルソナ合体】、と言っていいほど重要な要素なわけですが。
そもそも強いペルソナが戦闘で手に入ってしまう上、スキルもトータル2枠しかないという点も相まって
合体するうまみが『全書埋め』ぐらいしかなくなってしまったのもちょっと残念ポイントだったかなと。
ちょっと長く書いてしまいましたが、まとめると。
『ペルソナの醍醐味である要素がジャンルに合わせた結果平らになってしまった。』感じでしょうか。
この辺りはもう少しうまくやってほしかったなぁ、という。
後はストーリーも少しモヤモヤする感じでして。
すごくいい話ではあるんですが、『P5のキャラ・ストーリーを使う理由があまりない』ようにも感じてしまって。
もちろん、うまいことP5本編からの流れを汲んでいたりはするんですが。
トータルすると『オリジナルキャラ達の成長を描く上での舞台装置感』がどうしても強く感じてしまうんですよね。
もう1回言いますけども、いい話ではありますよ。
なので、この作品は自分のように『ペルソナ5の続編作』と思って意気込んでプレイすると上のようになってしまうかも。
逆に『ペルソナ5キャラ・要素を使ったタクティクスゲー』って割り切って考えると、面白くなるのかなと。
ここまでいろいろ書いてきましたが、要は相性なんです。
ペルソナがペルソナであるために必要な要素が、タクティクスゲームにはたまたま相性が悪かった、としか。
『同じRPGの枠』と考えて作られたのかもしれませんが、コマンド式とは全く異なるものになってしまうのはしょうがないんですよね。
逆に、P4時代に出た格ゲーだったり、音楽ゲームだったり。
全く別ジャンルにぶっ飛ぶとこの辺は逆に馬があうというか、本来の要素を多少ぶっ壊そうが何も問題なく受け入れれるのかもしれませんね。
話をまとめると。
『似た者同士でも相性がいいとは限らない』『逆に、正反対ぐらいの位置に属するものの方が相性がいいかもね』ってところです。
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相性は実際組んでみないとわかんないんです、これってクリエイターとして活動してると常に考える部分なんですよ。
想像やアイディアの段階ではうまく行くけど、実際やってみると『あれれ??』みたいなこともありますし。
逆に、勢いでやった結果、相性がいい感じになったりすることもあるわけで。
悩むことも多いんですけど、その分ある意味でのベストマッチを見つけた時の快感たるや。
今回、ペルソナ5タクティカとの相性はあまりよくなったですけども。
【7 Days to Die】というベストマッチしてしまったゲームもあったりして。
これからも、相性を求めて生きていくんだと思います。 多分ね。
以上、今週のイブキでした。